希少難治性消化器疾患の長期的QOL向上と小児期からのシームレスな医療体制構築

DISEASE

腸管神経節細胞僅少症Congenital Isolated Hypoganglionosis

疾患の説明

消化管には、消化・吸収・排泄という三つの重要な機能がある。排泄を行うためには、消化管内容を肛門側へと運ぶ蠕動運動が必要である。しかし、腸管神経節細胞僅少症では、この蠕動運動を司る消化管の神経節細胞が正常に比べて少ない。そのため、蠕動運動が十分に機能せず、食物や飲料が消化管内に停滞し、腹部膨満、嘔吐、排便障害などの症状を引き起こす。

この疾患を完全に治療する標準的な手術方法は確立されていない。そのため、便の排出を目的としてストーマを造設したり、成長に必要な栄養をカテーテルから静脈栄養として補給する必要がある。日本国内での発生数は年間10例程度と極めて稀な疾患であり、診断・治療・管理には専門医の判断を仰ぐことが求められる。
 

活動の概略

この研究班の調査によると、2001年から2010年までの10年間における国内の発症数は90例であった。どのような手術や管理を行えば患者のQOLが改善するのかを検討した。

現在は、これらの患者の経過を追跡調査するとともに、2011年以降に発症した新たな患者の情報を収集し、日本全国の腸管神経節細胞僅少症の情報を一元的に管理・登録するシステムの開発に取り組んでいる。さらに、こうして集積した情報をもとに、患者ごとに異なる病気の重症度をいくつかの階層に分類して検討するほか、適切な病理診断の方法についても調査を進めている。