希少難治性消化器疾患の長期的QOL向上と小児期からのシームレスな医療体制構築

DISEASE

総排泄腔遺残症、総排泄腔外反症Persistent cloaca / Cloacal exstrophy

疾患の説明

総排泄腔とは胎生期に存在し、将来、直腸・肛門、膀胱・尿道、子宮・腟などへ分化する部分である。しかし、この分化が正常に進まず、一つの腔として残る場合(総排泄腔遺残症)や、体外に露出する形で存在する場合(総排泄腔外反症)があり、これらの疾患群を総排泄腔異常症と呼ぶ。
出生前診断の時期を含め、生直後から小児期、成人期にかけてさまざまな医療的介入が必要となる。特に、多段階の外科的治療が行われることが多く、排便機能、排尿機能、生殖器機能に関して継続的なサポートが求められる。
 

活動の概略

本疾患に関しては、平成26〜28年度厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患政策研究事業)により、網羅的な全国調査が実施された。この調査により、本邦における発生頻度、合併疾患、術後合併症に関する詳細なデータが明らかとなった。さらに、包括的ガイドラインが平成29年に出版されている。

これらの事業は、平成29〜31年度厚生労働科学研究費補助金(難治性疾患政策研究事業)「小児期から移行期・成人期を包括する希少難治性慢性消化器疾患の医療政策に関する研究」(代表:田口智章)に引き継がれ、活動内容はクロアカnetプロジェクトとしてホームページで公開されている。

現在、前向きレジストリの構築、診療科間の情報共有、他研究グループとの情報交換、学会間の連携・共同シンポジウムが進められている。また、患者・市民との情報共有の手段として、市民公開講座や交流会が定期的に開催されている。