希少難治性消化器疾患の長期的QOL向上と小児期からのシームレスな医療体制構築

DISEASE

短腸症Short Bowel Syndrome

疾患の説明

短腸症は、先天的に腸が短い場合や、後天的に小腸を大量に切除された結果、消化管からの水分、電解質、各種栄養素の吸収障害を生じる疾患である。一般的に、小腸の70〜80%を切除すると、栄養や水分を補充するために長期的な静脈栄養が必要となる。
静脈カテーテルを留置して栄養や水分を投与するため、静脈カテーテル関連敗血症を引き起こすリスクがある。また、腸を利用した経腸栄養が進まず、静脈栄養への依存が長期化した場合、肝機能障害へ進展することが問題となる。
 

活動の概略

単施設で経験する短腸症の症例数は少なく、治療経験が限られていることから、全国調査を実施した。その結果、静脈栄養を6カ月以上必要とした小児短腸症が132例あり、原疾患として腸回転異常症に伴う中腸軸捻転、腸閉鎖症、壊死性腸炎が多いことを報告した。
短腸症の病態について広く認識を深めるため、診断基準および重症度分類を作成した。また、レセプト情報およびDPCデータを用いたリアルワールドデータの解析(2008年〜2020年)により、本邦における静脈栄養依存の小児短腸症患者として48名が抽出され、静脈栄養における敗血症/カテーテル感染症や肝機能障害が頻度の高い合併症であることを報告した。さらに、短腸症の病態に関する症例集積データを分析・報告し、それを基にした治療の標準化を目指し、短腸症診療ガイドラインの作成を進めている。

 

短腸症診療アルゴリズム

   

 

CQと担当者