高位・中間位鎖肛High / Intermediate imperforate anus
疾患の説明
鎖肛(直腸肛門奇形)は出生数3,000〜5000に1例の頻度で発生する先天性疾患であるが、そのうち中間位・高位鎖肛は、出生数10,000に1例の頻度で発生するとされる。直腸/肛門が盲端に終わるものと膀胱、尿道、膣と交通し、瘻孔を形成するものがあり、直腸/肛門盲端の位置により、中間位型、および高位型鎖肛に病型分類される。新生児期あるいは乳児期の外科治療により多くは救命できるが、診断、治療が遅れると消化管穿孔や直腸/肛門と尿道の交通に起因する腎盂腎炎などから敗血症に陥り死亡することもある。生まれつき神経筋組織の形成不全を伴うことが多いため、肛門形成術後も一定期間、適切な排便管理(医療的ケア)が必要不可欠である。肛門形成術後に適切な医療的ケアがなされることで、成長とともに社会的排便機能を獲得することが期待されるが、思春期以降も社会的排便機能が獲得できず、長期にわたる医療的ケアが必要になる症例が少なくない。また、片腎、膀胱尿管逆流や、単角子宮などの女性生殖器の異常を伴うこともあり、腎機能温存や生殖機能にも留意した長期フォローアップが必要な疾患である。
図1 男児中間位鎖肛の会陰部
図2 遠位結腸造影と排尿時膀胱尿道造影(Recto bulbar urethral fistulaの1例, Ashcraft’s pediatric surgery 第6版より引用)
活動の概略
直腸肛門奇形研究会と連携して、肛門形成術後遠隔期の排便機能を含む長期予後に関する全国調査を行い、疾患の長期予後および医療的ケアの実態の把握につとめている。